朴 元熙(パク ウォンヒ)教授〔戦略プランニング講座 教授〕

現在,どのような研究・教育をしていますか?

経営環境がグローバル化、技術革新、顧客ニーズの複雑化・多様化などにより多種多様に変化を起こしています。 その中で、人生が選択と出会いによって決定付けられるように、企業も意思決定と経営戦略によって将来の先行きが左右されます。 そのため企業活動に携わる人々は、意思決定と経営戦略がコストにどう影響するかを把握する必要があります。 そこで、わたしたちの研究室では企業が良い意思決定と経営戦略の立案を行うことができるサポートシステムとして コストマネジメント手法とIT手法などを用いています。現在、主に行われている研究は会計情報システム、管理会計システム、 そしてE-Educationに関する研究です。

大学での担当科目は、まず学部では、管理会計、財務管理、マーケティング、経営管理学演習、総合科目Ⅱ(生活と情報)、 セミナーⅠ、セミナーⅡ、卒業研究を担当しており、 次に大学院では、会計システム論、経営システム工学専門セミナー、 経営システム工学課題研究を担当しています。

研究・教育に対する心構えを教えて下さい。

親と教師の違いは、親は子供のすべてに対して責任を持つのに対して、教師は、ある程度限られた程度の責任だけを持つような印象を持ちます。 それにも関わらず、教師の責任が軽いわけではなく、多くの方々の人生に大きな影響力を持ちます。 人の人生を左右するいくつかの出会いのなかで、わたしと出会った学生がその人生のなかで良い種が蒔かれ、 苗、成木、開花、そして実を結び、収穫の一助になれればと願っております。 マタイ20:26-27(新改訳聖書)「あなたがたの間では、そうではありません。あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、 みなに仕える者になりなさい。あなたがたの間で人の先に立ちたいと思う者は、あなたがたのしもべになりなさい」。

研究・教育は社会にどのように役立てられると期待しますか

わたしたちの研究室における研究・教育は、管理会計、会計情報システム、マーケティングなどに関して行われています。 そのプロセスはまず研究テーマに対する理論を学びます。その後、その理論の現状調査、問題提起、そして、 その問題を解決するための手法を適用させ、それらの結果をまとめていきます。 これらの一連のプロセスから学んだ理論、問題解決の進め方、そして問題解決に用いられた手法は実際の企業で役立ちます。 たとえば、経営管理者は、経営計画・コントロールの一環として原価や収益に対するプランニングとコントローリングを行います。 そこで、大学で学んだ知識を活用して経営管理に役立つ会計資料や情報を作り出し、経営管理者に提供することができます。 また、それらの運用方法をIT手法(サーバー(Linux、Web、メールなど)やデータベースの構築・運用・管理、プログラミング作成・改善 (Java、JSP、Servletなど))などを用いることもできます。

研究・教育の面白さ,喜びは何ですか?

飽きないところですね。それは常に新しい出会いがあるからです。ピカピカの大学1年生との初対面はいつも新鮮です。 また、3年生になると研究室配属となりますが、うちの研究室に配属される方との出会いも格別です。 逆に、学生が卒業されるときは寂しくなりますが、、、、、、。

新しい知見やより改善された知識、そして役立つ情報を作り出すことは難しいです。だからこそ、それが作り出されたときの喜びも倍加です。

学生or受験生に一言お願いします

前述しましたが、人生は選択と出会いによって決定付けられると思います。何を選択するかは自由ですが、 その選択した結果は自分の人生の一部分となります。そこで、良い選択をするためには、良い夢を持つ必要があります。 あなたの夢は何ですか?良い夢を持ってください。そして、出会いを大切にしてください。 “類は友を呼ぶ”といわれるように、良い人生を築き上げていく人は、その人生で出会う人々を大切にする人だと思います。 それは遠くにいる人々でも、またこれから出会う人々でもなく、いま自分ともっとも近くにいる人々です。

(2010年8月29日)